京都芸術大学卒業にあたって
ブログを再開するにあたって、この二年間没頭した京都芸術大学での2年間を総括してみたい。
はじめに、良かったこと。
- 芸術史全体を俯瞰できたこと。
- 水墨画の世界を知ることができたこと。
- 書道を芸術という観点から見つめ直すことができたこと。
同大学は、「芸術教養シリーズ」という素晴らしい教材と教育システムを有している。
このシステムは、よく整理された教科書、その単元ごとに準備されたビデオ、教科書とは違った角度から解説する教官からのメーッセージ。これらが有機的に機能することにより、実に充実した授業を受けることができた。その結果、日本および中国、ヨーロッパの芸術史をその古代から現在までを体系的に整理することができたことは大変嬉しい。
水墨画は、その名の通り、水と墨が綾なす世界である。水と墨の関係性またその奥行、水墨画の世界観、運筆の技術等が学べ、一応はその世界の入口には立てたのではないかと喜んでいる。
授業を通じ、また他の生徒さん達の作品もネットで拝見でき、そこには広範な書の世界があることを知った。教育書道、展示会書道だけではない市場から支持される書の世界もあるのである。そこでは、市場を自ら作り出す努力と才覚が必要なのである。
次にダメだったこと。
- ほぼネットを通じてのやり取りだったので、教員も含め人間関係は構築できなかった。
- 京都学の履修ができなかったこと
学校へ一回もいかなくても卒業できるということが学校のウリでもあり、結局水墨画のスクーリングに出席するために2回だけ学校へ行っただけ。それでも、若干名の立派な知り合いができたことは今後の財産であろう。
せっかく京都の大学に入ったので、京都を極めようと1年目の一学期から受講したが、結局卒業まで履修できなかった。市販の「物語 京都の歴史」を読んでレポートを書くことが課題なのだが、読むとすぐ眠くなり通読できなかったのだった。
総じて考えれば、良い時間を過ごすことができた。
京都芸術大学 正面